お話聴きますカフェ物語(3)「私が作りたかった場所はNeccoにあった」

今月と来月の「お話聴きますカフェ」

お話聴きますカフェは原則月2回、中島れんばいふれあいセンターさんの「会議室D」で10時~16開催です。詳しくはこちら。

  • 今月(5月):10日(金)、25日(土)
  • 来月(6月):14日(金)、29日(土)

全5回に分けて「お話聴きますカフェ」の成り立ちと今後について語る連載「お話聴きますカフェ物語」、第3回の今回は「私が作りたかった場所はNeccoにあった」をお届けします。


横浜滞在中、東京のNeccoに足を伸ばしました。地図を見ながら初めて行ったところ、お店は気を付けて探さないとわからない場所にひっそりとありました。

その日は日曜日で、店内は大混雑。知らない人同士で相席することになりましたが、すぐに会話が始まりました。常連さんたちは顔見知りの方々も多いようでした。

ひとつのテーブルで話していたと思っていたら、いつの間にか隣のテーブルの人が混ざってきていたり、席を移動して近づいてくる人がいたりして、「こんなに『人と話したい』と思っている発達障害者の人がいるんだ!」と衝撃を受けました。

「ここにいる人は、自分のことをわかってくれるかもしれない」。そういう前提があるから、気軽に見知らぬ来店者と話ができるのだと思います。発達障害を抱えていると、周りの人はだいたい「わかってくれない人」ですが、Neccoの中ではそうではないのです。

「これが私の作りたかった居場所だ!」

Neccoに初めて来て、そう思いました。自分でも漠然としたイメージしかなかったものが、現実になってそこにありました。

Neccoには本棚があって発達障害に関連した書籍が多数並んでおり、カウンターにはテーブルに置ける札がありました。札には「話しかけてください」「ひとりでいたいです」と書いてあります。私は使っているお客さんを見たことがありませんが、他の客に対して札で意思表示ができるのは面白いですよね。雰囲気で察するのが苦手な発達障害者も気楽に過ごせると思います。

Neccoに行ってイメージがはっきりとしてから、私は「アロマテラピーと発達障害のカフェを作りたい」と思うようになりました。

(第4回「『お話聴きますカフェ』の始まり」につづく)


第4回「『お話聴きますカフェ』の始まり」はこちらです。

第2回はこちら。

第1回からお読みになりたい方はこちらからどうぞ。

フォローはこちらから